味覚のレボリューション
日本で、世界規模で、イタリアンブームが'90年代から飲食産業に風穴を開けました。一方、現在進行形で世界中の食品業界で新風を吹き込んでいるのは和食であるのは言うまでもありません。イタリア庶民たちも海外旅行人口が急増化する中、日本行きを計画される人の多いこと!その一番の目的は、「和食を堪能しに行くこと」。
食にこだわりを持つイタリア人。自国の料理に対する自負は相変わらずですが、多国籍文化が交差し大衆の豊かな生活は多様な食の好みへと変化が見られます。大人だけでなく味覚に保守的な子供達までが、今まで馴染みのなかった味を受容しているから本当に驚きです。日本食も大きな影響を与えていると言っても過言でないほど。又、別の視点からBIOオーガニック製品はどこのスーパーでも拡張し続けているのに対して、お惣菜コーナーやインスタント製品は不人気です。街のスーパーをのぞくと、一昔前より健康志向の流れが売り場づくりや製品に現れていて、近頃のマンマ達はレボリューションの波に揉まれています。
今回ご紹介するマンマの味は、南イタリアの夏料理で大人気の『茄子のパルミジャーナ』です。茄子とモッツァレラとパルミジャーノをトマトソースで重ね、オーブンで焼き上げるのですが、正式には茄子に小麦粉をふって油で揚げるので、吸い込まれる油の量はかなり多く、チーズの脂肪分も気になります。そこで鉄製グリルパンを使って茄子を素焼きにし、チーズの量も抑えて軽く仕上げたレシピがこちら。
鉄製グリルパン(Piastra in Ghiza)がなくても、フライパンで代用してもいいでしょう。その際、うっすらオイルを敷きます。
茄子のパルミジャーナ ~Parmigiana di melanzane~
材料:15x27x6(cm)のオーブン皿を使用
〔下準備〕茄子のヘタを取り、縦に5~6mmの薄切りにスライスして、大きなザルに広げてサーレグロッソをパラパラと少量降り、そのまま1時間おきアク抜きします。
作り方:
焼き上がったらすぐに切るより一旦冷ましてから切った方が、一時溢れ出た茄子の水分をチーズとトマトソースの旨味と合わさって茄子が再吸収し、ペクチン効果でとろみも出て全体が良くまとまります。
さて、二つ目は鶏肉料理です。ズッキーニのグリルパン焼きとドライトマトを芯に巻き込みローストしたオーブン料理です。
ドライトマトは、ぬるま湯に3時間ほど戻したものかオイル漬けになったものを使います。
鶏もものロースト ~Arrosto di pollo con pomodori secchi e zucchini~
材料:2~4人
〔下準備〕ズッキーニは洗ってヘタを取り、縦長3mm厚さにスライスして、熱く熱したグリルパンで歯ごたえを残すように焼いて冷ましておきます。ぬるま湯で戻したドライトマト(又はオイル漬けのもの)は、キッチンペーパーで水分を取っておきます。オーブンを予熱200度に温め、天板の上にオーブンペーパーを敷きます。
作り方:
~ I Piatti sono pronti,buon appetito! ~
《協力:後藤知美さん》