ニョッキのバターセージソース
古代の薬 サルビア
イタリアでは、カトリックの宗教上の理由で金曜日に動物肉を断つことから、腹持ちのするじゃがいもを使ったニョッキが木曜に食べられる習慣が今なお続いています。茹でたじゃがいもを温かなうちに潰して粉と練り合わせ、水団状にしたお料理が日本にもあります。「ひっつみ」と言って、お芋の澱粉質がしっとりふっくらと出汁を吸った、口当たりの優しい青森の郷土料理です。イタリアのお芋のすいとんニョッキは、茹で上げた後、濃いめのソースに絡ませるのでパスタの一種として分類されています。今回は、昔ながらのイタリアマンマの手作りニョッキを最もシンプルにサルビアの芳香を効かせたソースで仕上げます。主要材料のじゃがいもは収穫後時間の経ったものを使い、ほっくり茹で上がるタイプの物を選ぶこと水分含有率が少なければ、加える粉の量も抑えられます。Patata rossa(皮の赤い品種)は甘みがあり、ほくほく感も十分でニョッキ向きです。かぼちゃ(Mantovana種)のニョッキも不動の人気がありますが、近頃スーパーでもよく見かけるPatata violaは澱粉質は少なめですが、美しい紫色がそのまま残り栄養価が高くて、変わり種のニョッキとしてお勧めです。いずれの材料も小麦粉を20~30%ほど加えます。
材料:目安4人分
手作りニョッキ
ソース
作り方:ニョッキは作り置きができません。冷凍保存のみ可能です。成形をしたら1時間以内に加熱する必要があります。
殺菌効果のあるセージ(伊語:Salvia)は、ソーセージに使われたりするハーブです。ラテン語のSalvere(救う)が由来すると言われるように、古代エジプトやギリシャ・ローマ時代には、万病の治療に用いられていた記録が残されています。2品目は、そのサルビアを使って肉の臭み消しをし、柔らかな芳香とうっすらした苦味を白ワインの酸味を合わせ、その美味しさに「口に飛び込んでくる」と名付けられたおなじみのローマ料理です。思いついたらすぐできる簡単な一皿です。
サルティンボッカ ~ Saltimbocca ~
材料:目安4人分
作り方:
おまけの一品:寒冷にあたるとよく食べられるラツィオ州名産の野菜、Puntarelle(プンタレッレ)。日本でも栽培が進められている健康野菜ですが、チコリーの一種で、アスパラガスのようにむくむくと育った7-8cmの長さの花茎(トウ)の部分をアンチョビードレッシングで和えていただきます。
材料:
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~ I piatti sono pronti e buona pettito! ~
《協力:後藤知美さん》