牛肉の薄切り肉~バルサミコ酢風味
STRACCETTI AL ACETO BALSAMICO
イタリアの歴史的伝統の手作業による文化の象徴
バルサミコ酢といえば日本でもすっかり定着しているイタリアの調味料ですが、エミリア・ロアーニャ州のモデナとレッジョ・エミーリアの2地域のみで製造され、EUの定めた厳しい品質基準のD.O.P(食品の保護指定原産地表示)の認証の付いているものは、トレヴィアーノ種のブドウ果汁に添加物を加えず一千年も昔からの製法を守って作られています。
何種類もの木製の樽に入れ替えられ12年、また25年以上熟成されたものだけが「伝統的なバルサミコ酢」として認証を受けられます。芳香のあるその完成された風味は、加熱してしまうと損なわれるため、通常は生で数的垂らして使います。
しかし、一般的に普及しているのは、イタリア国内でもこのブドウ酢を元にカラメルや香料を添加して認定受けている工場のみで昔ながらの製法に沿って熟成期間だけを3~5年程に短くした謂わば類似品と呼ばれるもので加熱調理へも使われています。こちらはI.G.Pの商標が付いています。それ以外に、製法も変えて味を似せた模造品のような物が多く出回っているので、購入時には注意が必要です。何れにせよ、酢といっても甘味があり、日本の米酢や穀物酢、またワインヴィネガーのように強い酸味はなく、中国の香酢にも似ており、芳醇で気品溢れる甘味と旨味がはっきり感じ取れるため珍重されてきました。
又、ルネサンス期に薬用に使われていたほどの数々の効用も相当に期待出来るため「食欲増進のする秋」のメニューに取り入れてみましょう。
材料:目安2人分
下準備:
薄切り肉は室温に戻しておきます。肉汁が出ていたらキッチンペーパーなどの上に置いて余分な水分を取り除いておきます。(硬質チーズは皮むき器などを使い薄く削るようスライス状にし、冷蔵庫で直前まで冷やしておきます。)
作り方:
さて、シンプル・簡単なピアット(一皿)の後、焼き時間を惜しまずに作るもう一品!
ナスのディップクリーム
CAVIALE DI MELANZANE:ナスのキャビアもどき
材料:2人分
**EVOとバルサミコ酢 共に適宜
作り方:
パンや野菜スティックなどを添えてディップしていただきます。(余ったらパスタと和え るのがお薦めです。)
夏の定番ナス料理に飽きたら、果肉しっかりのイタリアナスの強烈な旨みが引き出される
こんなピアットはいかがですか。一滴のバルサミコ酢が魔法のように更なる味の変化を もたらしてくれます。
『I Piatti sono pronti e buon appetito!』
《協力:後藤知美さん》